学校長挨拶

 宮城県石巻西高等学校は、1985年(昭和60年)に新設された全日制普通科の高等学校です。創立以来、「敬愛 探求 進取」の校訓のもと、「敬愛と協調心の育成」、「学力の充実と探求心の育成」及び「公正な判断力と進取の精神の育成」という教育方針で教育活動を展開しております。本校の卒業生は学業はもとより、優れた人間性を持つ有為な人材として、社会の幅広い分野で活躍しております。

 本校では生徒が自ら考え行動する、生徒主体の教育を重視しております。生徒会を中心とした石巻西高生自らが、西高らしさを体現する言葉として「自由と創造」というスローガンを策定しました。生徒たちは、先輩方が考えたこの言葉を自分たちの学校生活の指針として大切にしています。

 本校では生徒中心の教育活動を「学びの土壌づくり」と銘打ち、
 《失敗の許容》・・・心理的安全性が保障される 安心安全の土壌
 《個の尊重》 ・・・他者との協働が生まれる 多様性の土壌
 《本音の尊重》・・・問い問われ振り返りを促す 対話の土壌
の3つを本校教育活動の柱として実践しております。

 

本校には恵まれた教育資源があります。

 本校は各学年4クラス、全校生徒480名という比較的小規模な学校です。その優れたところは全ての生徒と教師がお互いによく理解し合うことができる組織の大きさです。本校の教員はそれぞれが持つ個性を活かして生徒たちを熱心に指導しています。さらに、生徒同士の結びつきも強く、互いに性格や特徴を理解し合える環境の中で、自然に自他を認め合う集団が構成されるため、不登校生徒が少ないことは本校の最良の特徴であると思います。

 本校ではICT教育にも力を入れており、各教科・科目の授業において、ハードウェア、ソフトウェアの両面から教育的効果の高いものを活用して授業実践しております。令和6年度、令和7年度と文部科学省から「高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール)」の指定を受けており、本校生は充実したICT環境の中で授業や学校生活に勤しんでおります。

 また、本校の広大な敷地には、硬式野球場、ソフトボール場、サッカー場、テニスコート、武道場および弓道専用の射場が配置されており、高校生活で運動に励みたい生徒にとっては充実した環境が提供されています。さらに、ほぼ全教室には冷・暖房が完備され、講堂兼体育館にも暖房設備があり、快適な環境で式典や全校集会が開催できるようになっています。通学環境としては、最寄りのJR石巻あゆみ野駅から900m、徒歩10分と便利な立地にあります。

 本校では地元である石巻市、東松島市をメインテーマとした探究学習を行ってきました。石巻専修大学をはじめとする学術研究機関や、地方自治体、各種行政機関、NPO団体等と連携して、生徒が地元である学校周辺地域に出向き、新たな学びを発見する機会を設けています。本物に触れ、地元を支えている大人と直接対話を行い、未来への道筋を創ることが本校の使命だと考えております。

 おかげさまをもちまして、本校は令和6年度末に創立40周年を迎えることができました。本校の存する地域は2011年に発生した東日本大震災で想定をはるかに超える津波の被害を経験しており、その後、本校は地域の復興と共に歩んでまいりました。生徒たちの心を温め、保護者の心に寄り添いながら、その生徒たちが石巻・東松島の地域の方々と関わり合うことで、地域全体を盛り上げていくことが本校の存在意義だと認識しております。

 これからも石巻・東松島地域と共に歩み、地域を大切にし、地域から愛される学校であり続けるよう、教育活動を展開してまいります。今後とも、宮城県石巻西高等学校の教育活動に御理解と御支援をよろしくお願いいたします。

 

令和7年 宮城県石巻西高等学校長 菅野正人

 

石巻西高実況中継

学習や部活動など、日頃の学校生活においてひたむきに頑張る西高生の姿をお知らせするページです。